ポッドキャスト『サブスクサプリ屋 〜不調改善ラジオ〜』#9 より

薬剤師の岡本直也です。

先週、30代の男性の方から「疲れやすいんです」という相談を受けて、30分くらい話を聞いていました。疲れが残る、仕事が終わったあとに一気にドッとくる、前はこのくらいじゃ疲れなかった気がする、と。こういう相談、実は結構多いんですよね。

で、これって今までだと、たぶん「もう歳だから」で片付けられてたと思うんです。「30過ぎたからさ」「もう若くないよ」みたいな。いや、まだ30でしょ、と思うんですけど。

ただ、同じ30代でも40代でも、もっと年配でもすごく元気な人っていますよね。何が違うんだろう、というのが今回の話です。ポッドキャストで、医師のじゅんこさんをゲストに迎えて話した回のまとめです。

「疲労」って、医学部でも薬学部でも習わない

じゅんこさんと話していて、あらためて思ったんですが、疲労って医学教育で習わないんですよね。私は薬剤師で、じゅんこさんは医師ですけど、二人ともそうでした。

病気じゃないから、というのが大きいと思います。数字にしにくい、というのもあります。医学用語にすると「倦怠感」になるんですけど、世の中で言う「疲れやすい」って、疲れやすいのか、疲れが取れにくいのか、その両方なのか、人によって全然違う。つかみどころがないんです。

一つだけ先に書いておくと、本当に病気が背景にあって疲れている場合はもちろんあります。貧血がひどいとか、もっと重い病気とか。それは検査すれば分かるので、疲れが強くて長く続くなら、まずは病院で調べてもらってください。今回書いているのは、検査で特に異常がなかった人の「疲れやすさ」の話です。

じゃあ病院に行ったら、何かしてもらえるのか

薬局で働いていると、検査で異常はないけど疲れやすい、という人に漢方薬が出ることがあります。じゅんこさんによると「慢性疲労症候群」という病名も一応あるそうです。ただ、診断がついても、これといった薬がない。漢方くらいしか手がない、というのが現状のようです。

じゅんこさん自身、慢性疲労がひどかった時期があって、午前中でヘトヘト、夕方には机に突っ伏してるくらいだったと言っていました。ビタミンB群の市販薬を飲んでちょっと元気になるとか、コーヒーがやめられないとか、甘いものと一緒に、とか。「健全なやり方ではないと思う」とご本人も笑っていました。夜勤で起こされたときの、鉛みたいに体が重くて数分間ベッドの上で動けない感じ。看護師さんとか、分かる人多いんじゃないでしょうか。

聞き手のゆんさんからは、クーラーをつけたまま寝て、朝起きたら内臓が冷えててしんどかった、という話も出ました。冷えは自律神経に響くので、筋肉が緊張して、疲れを感じやすくなるというのはあると思います。

疲れを一言で言うと「エネルギー不足」

で、ここからが栄養の話です。

疲れやすいって何なのか、私なりに一言で言うと、エネルギー不足なんだと思っています。ただ、エネルギーの作られ方が一本道じゃないんですよね。体のいろんなところが関わって作られていて、そのどこかに調子の悪いところがあると、そこが詰まってエネルギーが減る。どこが詰まっているかは、人によって全然違います。

ビタミンB群の市販薬でじゅんこさんがちょっと元気になったのも、たぶんここです。私たちは糖質・たんぱく質・脂質からエネルギーを作っていて、その変換のときに働くのがビタミンB群なので。エネルギーを作る工場の作業員みたいなものです。

「これを飲めば全員元気になる」というものがないのは、このせいです。詰まっている場所が人によって違うので。サプリもいろいろ試してみて、今の自分に合うものを続ける、という流れになることが多いです。

疲れたときの甘いもの、実は逆効果かも

食べているものの話をもう少し。

疲れたときに甘いものが欲しくなる。これ、体の反応としては正しいんです。糖は手っ取り早くエネルギーになるので、体がそれを知っていて求める。

ただ、これがかなり裏目に出ます。甘いものをドンと入れると血糖値が急に上がって、そのあと急に下がる。この下がったときに、疲労感がすごく強く出るんですよね。番組でも前に出てきた「血糖スパイク」の話です。

コーヒーと甘いものの組み合わせ、めちゃくちゃおいしいのは分かります。私も好きです。じゅんこさんはカフェ巡りが趣味なので、一番危ない人かもしれません(笑)。嗜好品として楽しむのは全然いいと思います。リフレッシュになるので。

危ないなと思うのは、朝ごはんがコーヒーと菓子パンだけ、とか、食パンにジャムだけ、とか、それを毎日やっている人です。これ、本当に多いんですよ。

朝起きた時点でエネルギーが足りていないので、まずカフェインで体を動かしたい。コーヒーを飲まないと動けない。それにパンの糖質で手っ取り早くエネルギーを入れて、「よし、行こう」となる。行けるんですけど、そのあと血糖値とカフェインのアップダウンが来て、それを毎日繰り返していると、慢性的にエネルギー不足の体になっていきます。

私の朝ごはん

番組でじゅんこさんに「なおさんは朝何食べてるんですか」と聞かれたので、そのまま書きます。

納豆と卵はだいたい毎日。あとは食物繊維と、肉が多いです。たんぱく質は20g以上とるようにしていて、MCTオイルをかけたりして、糖質は最後に少しだけ。朝を一番大事にしています。

偉そうに書いていますが、こうなったのは2〜3年前です。それまでは全然。ずっと薬剤師をやっていて、「ビタミン? は?」くらいの感覚でした。お腹が空くのでよく食べてはいましたけど、納豆を必ず食べるとか、たんぱく質を何グラムとか、考えたこともなかったです。

じゅんこさんに「なおさんライフ、見習ったほうがいいかも」と言われて、ちょっと照れました。

知ってるのと、やるのは別

健康経営の場面でよく「ヘルスリテラシー」という言葉が出てきます。私は最初、健康の知識がある人のことだと思っていたんですが、ちょっと違うらしくて。「朝はたんぱく質をとったほうがいい」と知っているかどうかじゃなくて、それを実際にやるかどうか、が分かれ目なんだそうです。

知識としては、私もずっと持ってたはずなんですけどね。

疲労の話は、まだまだ書けることがあるので、これからもちょっとずつ書いていきます。今日はここまで。

注意点

  • この記事は一般的な情報です。特定の薬・漢方・サプリ・食品の効果を保証したり、おすすめしたりするものではありません。
  • 疲れが強い、長く続く、日常生活に支障がある、というときは病気が隠れていることもあります。自己判断せず、医療機関で調べてもらってください。
  • 持病のある方、妊娠中の方、治療中の方は、食事やサプリ、市販薬を変える前に医師や薬剤師に相談してください。

ポッドキャスト『サブスクサプリ屋 〜不調改善ラジオ〜』

薬剤師の「なおさん」と聞き手「ゆんさん」が、日々の“なんとなく不調”を栄養と生活習慣の視点でやさしく語る番組です。今回の疲労回復の回は、医師のじゅんこさんをゲストにお届けしました。耳からもぜひどうぞ。

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免責:本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたもので、特定の医薬品・漢方薬・サプリメント・食品の効果を保証・推奨するものではなく、診断・治療に代わるものではありません。疲れが強い・長く続く場合は病気が背景にあることもあるため、自己判断せず医療機関にご相談ください。食事やサプリメント、市販薬の変更は、医師・薬剤師など専門家にご相談のうえ行ってください。