ポッドキャスト『サブスクサプリ屋 〜不調改善ラジオ〜』#11 より

薬剤師の岡本直也です。

この前の収録で、ゆんさんが「インフルがまた流行ってきてて、学級閉鎖も出てるみたいなんですよ」と言っていました。友達が先週コロナにかかっていたらしくて、「今どきまだかかるんだ」と思ったそうです。季節の変わり目に病気に負けないにはどうしたらいいのか、というのが今回のテーマでした。

私の風邪の予兆は、コーヒーでした

私も前は、定期的に風邪をひいていました。しかも風邪をきっかけに、そのあとアレルギーっぽく咳込みが続く、というのを何度も繰り返していて。

今思うと予兆があって、コーヒーを飲む量が増えてくると風邪をひくんです。風邪が治って体調が戻ってくると、コーヒーがおいしくなる。で、だんだん量が増えていって、あるときおいしくなくなって、そこから一気に崩れる。このサイクルを結構繰り返していました。ゆんさんは逆で、体調が悪いときはコーヒーが苦く感じるそうです。それは私も分かります。

今はこのサイクルがほとんどなくなりました。一番の違いは、たぶん栄養状態を良くしたことだと思っています。

「免疫力を上げる方法」は、実はあまりない

で、そもそも免疫力って何なんだ、という話なんですけど。

病院だと「免疫力がちょっと落ちてたのかもしれないですね」みたいな言い方はよくするんです。でも、免疫力を上げる方法、免疫を強くする方法となると、王道の医学にはあまりないんですよね。何かひとつをやれば上がる、というものではなくて、いろんなものが重なった結果、という感じです。

でも、栄養学ならできることがある。ポイントは「粘膜で止める」

ただ、分子栄養学のほうから見ると、できることはあるんです。切り口はいろいろありますが、ポイントとしてよく言われるのが粘膜です。

ウイルスが体に入ってくるとき、まず鼻や喉の粘膜にくっつきますよね。この粘膜が弱いと侵入を許してしまって、風邪やインフルエンザにかかる。粘膜が強ければ、そこでブロックできる、という考え方です。

粘膜は鼻や喉だけじゃなくて、腸にもあります。免疫のかなりの部分は腸に集まっていると言われているんですよね。腸の粘膜は、細胞と細胞の間のすき間(タイトジャンクション)がしっかり閉じていることが大事で、ここがゆるむと、本来入ってこないものが入ってきてしまう。リーキーガット(腸もれ)と呼ばれる状態です。

粘膜を支えるビタミンD、ほとんどの人が足りていない

このタイトジャンクションに大事だと言われているのが、ビタミンDです。ビタミンDは免疫にいい、と聞いたことがある方もいると思いますが、腸の粘膜を整える働きもあるんです。

ただ、ビタミンDって本当に足りていない人が多いんですよ。栄養状態をチェックすると、だいたい足りない。「日に当たりましょう」と言われて「はい」で終わり、みたいになりがちなんですけど、普通に生活していて足りている人はまずいないです。

東京慈恵会医科大学が2023年に発表した研究だと、東京都内で健康診断を受けた5,000人あまりのうち、98%がビタミンD不足だったそうです。

日焼け止めを毎日塗る女性はもちろん、最近は男性も塗りますし、オフィスにずっといる人も多いですよね。十分な量を日光でつくろうと思ったら、赤道直下で上半身裸になってずっと浴びているくらいしないと難しい、と言う人もいます。私は、食事にプラスしてサプリで補うのが一番簡単だと思っています。

ゆんさんは以前、リーキーガットと言われたときに、医師から「ミセル化」されたビタミンDを出されたことがあるそうです。ビタミンDは脂に溶けるビタミンなんですが、脂を吸収する力って人によって結構違うんですよね。ミセル化は、脂の吸収が落ちている人でも吸収されやすいように工夫されたもの、なんだと思います。

ただ、免疫にはいろんなものが関わっているので、ビタミンDだけで全部、というわけではないです。

ビタミンCは、風邪の予防になる?

ゆんさんから「ビタミンCはどうなんですか」とも聞かれました。

ビタミンCは免疫細胞の働きに関わると言われているんですけど、医学論文だと、風邪の予防になるかというと「ならない」という研究のほうが今は優勢なんです。

それで意味がないと言い切れるかというと、私はそうも思っていなくて。ビタミンCを補うことで変わる人もいるだろうし、実は別のところがもっと足りていなくて、Cだけとってもなかなか変わらない人もいる。どこが足りていないかは人によって違うので、研究で平均すると差が出にくい、というのはそういうことなのかなと思っています。

マルチビタミンは「マイナスをゼロに」

じゃあ全部入っているマルチビタミンを飲めばいいのか、という話も出ました。

マルチビタミンは、基本的には欠乏しないようにするもの、なんですよね。元気がなくて食欲もない、みたいな人が、まず最低限のベースを整えるにはいいと思います。ゆんさんの言い方だと「マイナスをゼロにする」。

ただ、欠乏していない状態と、自分にとって一番いい健康の状態って、結構距離があるんです。風邪をひきにくいとか、いつも活力があるとか、自分が理想とする健康を全部そろえた状態を「オプティマルヘルス」と言ったりします。マルチビタミンを飲んでいるのに何も変わらない、という人は、このあいだのズレなのかもしれません。

私のビタミンCのとり方

番組で話したら、ゆんさんに「そんなに?」と引かれたんですが(笑)、私はビタミンCを500mgのカプセルで、2〜3時間おきくらいにとっています。いつも置いてあって、水を飲むタイミングで一緒に。ビタミンCは体から出ていくのも早いので。

これはあくまで私のやり方です。量を増やすとお腹がゆるくなる人もいますし、腎臓の病気がある方などは注意が必要なので、真似する前に医師や薬剤師に相談してください。

でも、一番はたぶん睡眠

ここまで栄養の話をしてきましたけど、順番で言うと、一番はたぶん睡眠なんですよね。まず睡眠をとって、それから栄養。粘膜を整えるのも、そのあとの話かなと思っています。

病気になると、それだけで時間を取られますしね。

余談:風邪のあとの帯状疱疹

最後に余談をひとつ。収録の最初にゆんさんから聞いた話なんですけど、友達が風邪をひいたあとに、顔に帯状疱疹が出てしまったそうなんです。顔に出ると跡も残りやすいし、女性は特に嫌ですよね。

相談されたゆんさんには「皮膚科に行ったほうがいいよ」と伝えました。帯状疱疹はちゃんと薬があって、早く飲むほど効果が出やすいので。

あと、帯状疱疹の痛みって、冷やすより温めたほうが和らぎやすいんですよ。痛いと冷やしたくなる人が多いんですけど、お風呂で温めたほうが楽になることが結構あります。今日はここまで。

注意点

  • この記事は一般的な情報です。特定のサプリメントや食品が、風邪や感染症を予防したり免疫力を高めたりすることを保証するものではありません。
  • 発熱や強いだるさが続くとき、皮膚に痛みや発疹が出たときは、早めに医療機関を受診してください。帯状疱疹が疑われるときは、早めに皮膚科へ。
  • 持病のある方、妊娠中の方、お薬を飲んでいる方は、サプリを始める前に医師や薬剤師に相談してください。
  • ビタミンDなど脂に溶けるビタミンは、とりすぎにも注意が必要です。

ポッドキャスト『サブスクサプリ屋 〜不調改善ラジオ〜』

薬剤師の「なおさん」と聞き手「ゆんさん」が、日々の“なんとなく不調”を栄養と生活習慣の視点でやさしく語る番組です。今回の免疫力の回も、耳からぜひどうぞ。

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免責:本記事は一般的な健康情報の提供を目的としたもので、特定の医薬品・サプリメント・食品の効果を保証・推奨するものではなく、診断・治療に代わるものではありません。体調に不安がある場合は医療機関を受診してください。サプリメントの利用や服用中のお薬との併用は、医師・薬剤師にご相談のうえ行ってください。